令和7年度 基本方針

テーマ「激動の時代だからこそ、柔軟な変革を続ける」

当会と会員の皆様を取り巻く昨年の国内の社会・経済環境を振り返りますと、2024年3月には日銀によるマイナス金利政策が解除され、その後7月には政策金利が0.25%程度へ引き上げられ、実に17年ぶりに金利のある世界となり、デフレ脱却に向けた期待が高まった1年となりました。また、10月には石破内閣が発足し、山陰エリアから3人目となる内閣総理大臣が誕生し、東京一極集中からの脱却と地方創生にますます期待が寄せられています。一方、海外に目を向けますと、今年1月にはアメリカでトランプ政権が発足しましたが、相次ぐ相互関税政策は不確実性のスパイラルを引き起こし、世界経済に大きな打撃と混乱をもたらしています。

このように、社会・経済環境は日々めまぐるしく激動していますが、島根経済同友会では、地域経済の再興を加速させるべく、その活動のギアを上げています。

令和6年度の活動を振り返りますと、10月の西日本経済同友会会員合同懇談会(愛媛)には多くの会員の皆様にご参加いただき、本年島根大会の開催を賑やかにPRすることができました。委員会活動においては、島根県知事ならびに国土交通大臣へ「提言・要望書」を提出したほか、広島・島根交流懇談会の開催、国内視察(大阪・関西万博建設現場、eスポーツ交流大会、美郷町自動運転バス、揚水発電所・ソーラー水上発電所)、野津代表幹事を団長とする台湾経済視察と様々な活動がありました。支部活動においても、石央支部で島根県知事講演会を開催するなど、全県にわたり活発な活動が展開されました。

このように、社会・経済環境が目まぐるしく変化する中ではありますが、当会の活動もその変化に柔軟に対応し、時節を捉えた活動を続けています。我々は、課題先進地域だからこそ、様々な工夫をこらして地域における課題に対応し、変革を続けてきました。人口減少や少子高齢化といった社会構造問題は未だ根本的な解決に至っておらず、新たな課題も目まぐるしく巻き起こるという現実に対し、会員の皆様の様々なアイデアを結集し、これらの難局を島根の地から乗り越え、全国のロールモデルとなるべく、一致団結して変革し続けなければなりません。

島根の明るく豊かな未来の創造に向けて、会員相互の活発な意見交換・啓発と懇親を深めることができるよう、以下の活動を実施しながら提言活動に取り組んでまいります。

【今年度の取組み課題】

  1. 観光振興
    ・地域資源の活用と情報発信強化による認知度向上
    ・大阪・関西万博2025との連携
    ・穴場観光地の発掘と着地型ツアーの検討
    ・観光イベントへの協力・支援
  2. 産業振興
    ・物価高騰対策のための生産性向上対策の調査・研究・情報共有
    ・会員相互の交流・研鑽による各企業の魅力度向上
    ・観光振興による副次的・派生的な産業の呼び起こし・振興
    ・産官学連携による新産業・新事業の創出
    ・AI・IoT等;の新技術の活用促進、地域産業の振興への取り組み
  3. 交通インフラの整備・促進
    ・高速道路のミッシングリンク解消・安全性向上対策・利用料の低料金化等への取り組み
    ・航空路線(出雲空港、石見空港、隠岐空港)の維持・充実
    ・物流拠点港(浜田港、西郷港ほか)の整備・活性化
    ・安心安全な橋梁整備
  4. 人材育成・子育て支援
    ・島根の未来をつくるリーダー人材育成事業との連携・シンポジウムの実施
    ・地元就職率向上への取り組み
    ・働き方改革・子育て支援の推進
  5. 国内外視察と他団体との交流の活発化
    ・地方創生につながる先駆的な取り組み事例の視察
    ・各地の経済同友会との交流および中国経済連合会など圏域経済団体との連携
  6. エネルギー問題に関する研究
    ・原発の安全管理・環境管理問題に関する視察・研究
    ・再生可能エネルギー・省エネルギーの研究
  7. 地域に根ざしたスポーツによる地域振興への取組み

令和7年度 委員会活動方針・事業計画

① 総務委員会                委員長 中尾宏太郎

【活動方針】

地域活性化に向けた活発な組織活動を目指します。正副代表幹事、各委員長と連携を密にしながら、委員会・会員間の連携・親睦を図るとともに、会員増強の推進を図り、 組織の充実・強化に取組んでいきたいと考えます。

【事業計画】

1.役員、委員会等の諸活動・会議の円滑な運営

2.2025年西日本経済同友会会員合同懇談会に向けた部会活動

② 産業活性化委員会      委員長 川本 修司

【活動方針】

2050年カーボンニュートラルに向けた事業環境の変化等、新たな諸課題の対応が求められる中、持続的な地域経済の発展と企業価値の向上を図るため、地域活性化や経営課題の解決に繋がる機会を創出し、必要な提言・要望を行う。

【事業計画】

1.脱炭素関連の先進地視察・相互研修
・脱炭素・環境経営に取り組む先進地域・企業の視察
・脱酸素に関連する取り組みの実態・課題の把握

2.経済講演会の開催
・金融情勢・山陰経済の動向等に関する講演会を開催
(新春例会の開催に合わせて実施)

③ 観光振興委員会       委員長 福島 克治

【活動方針】

  「地方にしかない環境や伝統的価値を見つけ出し、持続可能な社会をつくることに繋げていきたい」そのための観光振興を行い、地域経済活性化に貢献していくことを目的に活動します。合わせて、新しく始まる松江市の宿泊税や今年度秋から放送される明治時代の作家小泉八雲の妻、小泉セツをモデルとした「ばけばけ」にも注目し、観光振興に役立てたいと思います。

【事業計画】

1.穴場観光地を含む地域資源の発掘と活用

2.国内誘客・インバウンド振興へ向けた情報発信強化

3.大阪・関西万博2025との連携

4.地域観光イベントへの協力・支援

④ IT社会推進委員会      委員長 石𥔎 修二

【活動方針】

ITによる島根県の産業振興の為の行政への政策提言の実施

【事業計画】

1.行政に対して、島根県の産業振興の為の政策提言
・委員長を中心として、政策提言の為のプロジェクトを組織化し、産業振興の為の政策提言書を作成し、島根経済同友会として行政に提言を行う

2.島根県のIT化推進による産業・地域振興に資する活動
・島根県の経営者等がIT化を進めるきっかけとなれるような優良事例の視察

⑤ ひと・地域未来委員会    委員長 舟木 透

【活動方針】

若者が島根県に住みたいと思える魅力的な未来に向け、若手人材育成や地元就職率向上を目指す事業と連携して「ひと」をつくり、働きやすく子供が育てやすい「地域未来」のために活動を行います。

【事業計画】

1.島根の未来をつくる若手人材育成事業との連携
・しまね未来共創チャレンジ(みらチャレ)への協力
・若手人材育成に向けた取り組み事例の調査や紹介

2.地元就職率向上への取り組み
・しまね産学官人材育成コンソーシアム事業への参加や協力

3.働き方改革や子育て支援の推進
・島根県に住みたいと思ってもらえる魅力的な未来に向け、働き方改革や子育て支援の先進的な取り組み事例の研究や提言

⑥ 国際経済委員会 委員長 髙木 善之

【活動方針】

本年度の海外視察については、国際的な観点を身近で探求できる、大阪・関西万博を視察先として選定した。万博の開催コンセプトに基づく、各国の最新技術やイノベーションが一堂に集合し、AI・ロボティクス・再生可能エネルギー・スマートシティ技術などの次世代社会インフラに関する展示を視察し、今後のビジネスや国際トレンドを確認する目的としたい。またJETRO様にご協力頂き海外情勢の勉強会を行なう。

【事業計画】

1.大阪万博視察(観光振興委員会との共催予定)
2.JETROによる海外情勢勉強会

⑦ 島根・鳥取合同委員会 委員長 白水 照之

【活動方針】

日本政府による2050年までのカーボンニュートラル(以下CN)宣言達成には、温室効果ガス排出量削減のための設備投資と、企業間の段階的な議論が必要である。また産業集積の状況や地理的な特徴など、地域の強みと課題を踏まえた検討が求められる。
かかる中、地域の関係主体や有識者へのヒアリング等の活動を通して、山陰におけるCNに向けて、関係機関に対して提言を行いたい。

【事業計画】

1.山陰におけるカーボンニュートラルに向けてヒアリングおよび情報収集、両県知事への提言

2.鳥取・島根合同懇談会(演題:「山陰におけるカーボンニュートラルに向けて」)

⑧ 島根・広島交流委員会 委員長 渡部 幸太郎

【活動方針】

中四国圏域を取り巻く課題解決に向けて、広島経済同友会との交流を深めeスポーツを起点にした企業の風土改革、ニュービジネスの構築、観光振興および地方自治体のまちづくり構想などの合同研究・共同提言に取り組む。

【事業計画】

1.広島・島根経済同友会交流懇談会(今年は広島開催の予定)への参加
2.広島県内のeスポーツ動向を基に広島経済同友会と経済活性の可能性を探求
3.その他関連する事業

⑨ 文化・スポーツ・親睦委員会   委員長 太田 敦久

【活動方針】

当委員会では地元において活動しているスポーツ・地域文化への理解、支援をはじめ会員同士の交流を図ることを目的としますが、本年度におきましては、西日本会員合同 懇談会への協力を最優先に活動に取り組みます。

【事業計画】

・親睦事業(担当:副委員長(株)platinum 代表取締役 内田 雄之)
〇会員親睦ゴルフコンペの開催見合わせ
代わって、西日本大会での当同友会主催のゴルフコンペ(10月25日)の当日受付・運営を念頭に責任者会合に積極的に関与し、他県からの参加者をもてなす。
・文化振興事業(担当:副委員長 (有)太陽平版 代表取締役 井原 健一)
〇本年度の開催見合わせ
代わって、西日本大会でのエクスカーション(10月25日)に参加し、当日・運営に協力し、他県からの参加者をもてなすとともに、地元の文化を再考する。
・スポーツ振興事業(担当:副委員長 アクアシステム(株)代表取締役 三澤 孝志)
〇Bリーグ島根スサノオマジックの観戦(松江市総合体育館)
2024~2025シーズンについて、令和7年4月23日実施済。今シーズンは検討中。

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